「仙台運搬車」
この名称を聞いたことありますか?
私は最近知りました。
私が小さい頃(まだ幼稚園の頃だったろうか、低学年のころっだったろうか)、近所で畳屋をやっている友達の家によく遊びに行っていました。
表の作業場を通って奥の自宅へと入って行くのですが、その際作業場の片隅にあった大きなそして頑丈そうな鉄の塊に見えた自転車がいつも気になっていました。ある時動かしてみようとハンドルに手をやりましたがとてもじゃないけど子供の力では押し倒されそうで無理でしたね。
ハンドルの前に大きな荷台があるこの自転車はどんな重いものを運ぶのだろうと子供心に思っていたのを覚えています。
当時よく見慣れた近所の自転車、その自転車こそが仙台運搬車だったのです。
当時の業務用の自転車は皆ああいうもんなんだなぐらいにしか思っていませんでしたが、仙台が発祥の自転車だったのですね。(仙台の鍛冶屋が改良したのが始まり)
なんだか懐かしく、そして誇らしく感じました。
先日私はこの仙台運搬車が見れるということで鐘崎の笹かま館に行ってきました。こちらのかまぼこ塾というノスタルジックな街並みを再現した場所の片隅に仙台運搬車はありました。
私が子供のころ見たものはもっとフレームやタイヤが太かったと思います。
正式名は「前荷台運搬車」でしょうか。問屋等の重荷の運搬に使われたそうですが現在では製造はされていません。
特徴は
・120kgほどの荷物も楽に積める
・荷台に置くだけで縛らなくても荷物が安定している
・重荷を積んでも後ろ荷台よりハンドルの操縦性がよい
・フレームが頑丈である
・後ろ荷台運搬車より、乗り心地が軽いことが驚異的である
(東京の科学技術館でも「前荷台運搬車(ナトリ号)」として展示されているようです)
どれも、実際乗ってみないことにはわからいことですが、仙台を中心に多く使用され、全国に広まったようです。
また、仙台市内のサイクリングショップ、ファンライド・シクロヤマグチでも展示しています。
興味のある方は一度見て懐かしむのもいいのではないでしょうか。
↓さすが自転車屋さんでもともと売り物だったものなので新品の状態でした。(2階に展示)
仙台が誇る自転車
2013/6/14
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