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2017年6月26日のアーカイブ

幻の沢? へくり沢 説明看板設置事業

2017/6/26

柏木市民センターでは
これまで「へくり沢」についての講義を数回にわたり開いたり、
地形模型やジオラマ模型を作製したりしてきました。
その後は一般市民を公募して、今度はこれまでの受講メンバーがへくり沢を案内する事業を数回行いました。
4年計画の事業を終え、今後の「へくり沢」の活用について具体的に地域の団体とさらに連携して「へくり沢」を広く知らしめるために市民センターと今までの受講者加えてコミュニティーセンターや近隣の町内会長さんを交えて協議しながら、「へくり沢」の案内説明看板の設置を行なうことになりました。

ということでまずは看板を建てる場所を選考するために現地調査を2回に分けて行いました。
1回目は6月14日に「へくり沢」の河口部分の澱不動尊から土橋を経て春日神社まで、6月20日は春日神社からさらに赤道を経てニノ坂の源流まで。

我々は幾度となく往来したルートですが看板を建てるにはどのようなところが良いのかを考えて歩きました。
両日とも東北文化学園大学 建設環境学科の八十川淳教授も同行してもらいました。

今回、とても貴重だった体験は
石切橋にある小梨石材店さんの敷地にお邪魔させていただいたことです。
普段は春日神社前の四谷用水とへくり沢が交差する場所から見降ろすことしかできないのですが、反対側から見上げることができる場所に立つことができました。

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下方から見たところ↓
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上方から見たところ↓
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へくり沢の流れは上からコンクリートの箱管を通って水が落ち、小梨石材店さんの敷地を通って行く。
今までどうなっているんだろうと、ずっと不思議に思ってました。
へくり沢は小梨石材店さんの庭の下を通っているの?埋まっているの?埋まっていたとしてもへくり沢が開渠だった時は庭の真ん中をへくり沢が流れていたのか⁉︎(石切橋が敷地の真ん中に接しているため)

今でもわずかに浸み出る水。四谷用水あるいはへくり沢からの水なのか…。
コンクリート箱管脇。


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実際見てみるとへくり沢は敷地のヘリを通っていたんですね。
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敷地内の仙台市のマークが入った鉄板の上に立つとゴーッというものすごい水の音がしました。水量の多さと流れの速さがすぐわかりました。
今でもへくり沢が流れているのかと感動しました!

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しかし今までの調査でへくり沢は暗渠になってからは菅が通され雨が降った時に雨水が流れる程度で普段の流れは無いはずだった。
なのになぜこの水量?
同行した方に聞くと上の四谷用水(工業用水)の流れが響いているんだよと言う。ああそう言うことなのかと一時納得したものの、四谷用水との交差地点からはある程度距離があるのにあたかも足元を流れているかの大きな音にはなんだか違和感がありました。


今回小梨石材店さんの敷地を見せてもらい、へくり沢がどのように流れているのかわかりましたが、
ただやはり、へくり沢が庭の真ん中を流れていたのかは確認しませんでした。(また機会があれば聞いてみたいと思います)

コンクリートの箱管は建物の下を通って道路の方へ流れていました。現在の石切橋とは少しズレます。
これはあとで八十川先生に教えてもらったのですが、本来のへくり沢の流れとは別に雨水菅が入っているためだそうです。道路の下(小梨石材店の前)で東から通る雨水菅と合流して西に向かいほぼ道路に沿って南下します。
つまりここで本来のへくり沢の流れから雨水菅は逸れていくのです。

春日神社以北の赤道のマンホールから聞こえる水の流れの音は雨水菅とは言いながら実際のほとんどは生活排水が流れているです。この流れの先は蒲生の浄水場ですが、大雨が降り量が多くなった時にオーバーフロー(「明治時代の煉瓦造の下水道が今なお生きている」参照)で石切橋以南のへくり沢に流し、広瀬川へと排出されるのです。ですから上流ではものすごい水の流れの音はするものの河口の広瀬川への出口からは全く水が流れ出ないのはそういうことだったのです。

へくり沢の現在の水の流れについて、なるほどという感動やでも何故?という疑問が二転三転して、だんだん真相がわかってきました。自分は何度もへくり沢を歩いたり、話を聞いたりしてだいぶわかったつもりでもまだまだ奥が深いです。
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2日目の様子
この直線の小径が赤道であり暗渠です。
ちょうどゆるい谷になっています。
(写真ではよくわかりませんが実際立って左右の道路を見るとその先が登っているのがわかります)
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この砂の部分の土地は昔のへくり沢の河川敷の名残だと説明する若生先生。(上の場所の左側)
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国見小学校へ突き当たる場所にある謎のマンホール。とても珍しい形をしています。これは何を意味しているのか…。
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源流となる二ノ坂にある「二ノ坂コーポ」(芋沢街道踏切を超えたところにあります。)
今なおその名を残す貴重な建物です。
この入り口の奥がとても変わっていてオーナーさんが何かをイメージしたのでは?と考えると面白い。
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